2001年4月30日

延長10回13号サヨナラ本塁打

これが、主砲の1発だ。ダイエーの今季初の延長戦。延長10回裏、小久保裕紀内野手(29)が左中間に13号本塁打を放ち、右手のこぶしを突き上げた。今季の初のサヨナラ勝ちで、主砲のひと振りがチームを1日で首位に返り咲かせた。1点リードの9回に守護神ペドラザが同点に追いつかれるまさかの展開だったが、4月の月間勝ち越しも決め、貯金を今季最多タイの5とした。

 チームへのおわびの気持ちが打球に最後のひと押しを与えた。10回裏。ここまで4打席無安打の小久保が打席に入った。近鉄香田の125キロのスライダーをすくった。サヨナラ弾を確信するには弾道が低い。打球が左中間スタンドに吸い込まれるのを確認すると、右手のこぶしを突き上げた。「ダッシュしましたよ。低かったから二塁打か、三塁打だろうと思って……。サヨナラだけど本当はもっと点が入ってる試合なのに」。チームに今季初のサヨナラ勝利をもたらしたが、お立ち台で照れくさそうに振り返った。

 延長戦まで、もつれ込んだ責任を痛感していた。得点圏に走者を置いての打席で凡打を繰り返した。「自分自身でも何をしてんだかって感じ。柴原、バルデスにすいません、ですよ」。1番柴原がプロ野球記録の1試合4二塁打に1四球とで出塁。2番バルデスも3安打、2四球で塁上をにぎわす。チャンスメーカーは全打席出塁しながら4回以降、追加点が奪えなかった。主砲の小久保に決定打、1本が出なかった。

 リードの9回に守護神ペドラザが打たれ、同点で試合は延長戦にもつれ込んだ。仕切り直しとなった10回の5回目の打席では悔しさは意識の外に置き、打席に入っていた。「ボール球は振らずに、出塁して先頭打者の役目は果たそう」と集中力を高めていた。

 この日は連休中の家族サービスで長男直紀くん(4)を球場に連れてきていた。公式戦での家族“同伴出勤”は初だった。「初めて連れてきて5タコじゃどうしようと思ってましたよ」。29試合目での13号は1997年(平9)の36試合を上回る、自己最速。直紀くんは試合前に帰宅していたが、4番打者とともに、父親の面目も保つ1発だった。

▼小久保が昨年5月28日オリックス戦に次いで自身2本目のサヨナラ本塁打。4月のダイエーは小久保の11本を筆頭に、城島7本、ミッチェル7本など、チーム本塁打が合計42本。月間最多本塁打記録には、1986年(昭61)8月に西武がマークした53本があるが、4月としては77年大洋に並ぶ月間最多本塁打となった。

2001年9月16日

2発含む4安打3打点も白星には結びつかず

主砲小久保の2発を含む4安打3打点の活躍も白星には結びつかなかった。1回に先制40号2ランし、5点を追う8回表には41号ソロ。今季の目標だった40本の大台には到達したがチームは、自力Vが消滅。「個人のことはどうでもいい。負けたけど終わったわけじゃない。気持ちを表に出してやっていく」と逆転Vを信じアーチ量産を誓っていた。

2001年11月14日

契約更改でチーム単独トップにこだわる姿勢

ダイエー小久保裕紀内野手(30)が、今オフの契約更改でチーム単独トップの座にこだわる姿勢をみせた。
「トップの自負? そうですね。活躍した選手が評価されないとおかしい。球団がどれくらい評価してくれているか聞きたい」。
城島もチームトップにこだわっているが、小久保は今季44本塁打、123打点のチーム2冠。自己記録を塗り替えるとともに、主砲としてチームを支えた自負がある。
今季は年俸1億8000万円で城島と並んでいたが、頂点は譲らないつもりだ。球団側はV逸したことから厳しい方針を打ち出しているが「それはそうなる。
優勝していないのですから」とアップ率の縮小は覚悟。「どれだけ評価されているのかを聞きたい」との構えで臨む。

2001年12月28日

チーム最高2億4000万円で契約更改

ダイエーの「青学大コンビ」が、そろって満額更改した。27日、福岡ドーム内の球団事務所で契約更改交渉が行われ、大トリをつとめた小久保が6000万円アップの2億4000万円で1発サイン。城島を抜きチーム最高額となった。「2億4000万円を超えた? 行きました。トップの評価をしていただいた」。今季1億8000万円で並んでいた城島の更改額2億3500万円を上回った。95年に2億4000万円だった秋山に並ぶ、チーム史上最高額をつかみ「額が額なので気が引き締まるというか、責任を感じました」と喜びを表現した。

 約1時間前には、後輩の井口がタイトル料を含めて5900万円増の1億円到達。「ようやく(1億円に)行きました。走攻守、すべての面を評価された」と笑みがこぼれた。
 笑顔が一緒なら、コメントも同じ。「来年はまず優勝することが大事」。青学大コンビの活躍が王座奪回のカギを握るはずだ。