11月6日(木)
小久保が故障後初のベースランニングで復活アピール
ダイエーから巨人に無償トレードで移籍する小久保裕紀内野手(32)が5日、西戸崎室内練習場で3月の右ひざ靭帯断裂後、初めてベースランニングを行った。12月初旬にも渡米して最終チェックを受けるが、現時点で「80%程度」という患部は順調に回復。来春のオープン戦はフル出場する考えで、新天地に向けて完全復活を強烈アピールした。
勢いはもう、止まらなかった。意を決して臨んだ故障後初のベースランニング。一塁、そして二塁キャンバスも蹴る。痛みはない。大丈夫だ。約15分間、小久保は一心不乱に走り続けた。
「大丈夫でした。痛みも不安もないですよ。スピードはこれからですけど、直線の力の入れ具合は100%。状態は全体的には80%くらい」
今年3月6日の西武とのオープン戦(福岡ドーム)。本塁上の激突で右ひざの内側側副じん帯と前十字じん帯の断裂、大腿骨骨挫傷という重傷を負った。全治6カ月と診断され選手生命さえも危ぶまれたが、必死のリハビリで回復。新天地にかける意気込みで、力強い第一歩を踏み出した。
野球での基礎の動きとなるベースランニングをこなした意味は大きい。右ひざにはサポーターを装着したままだが「初めてなので着けましたがなくても大丈夫と思う」。その後も屋外で100メートル、50メートルダッシュと繰り返し、痛みは全くなかった。「斜めや切り返しの動きができれば今月中にもスパイクをはける」と自信をのぞかせた。
12月初旬にも渡米しロサンゼルスのカーラン・ジョーブ整形外科病院でエンゼルスのチームドクターでもある執刀医のルイス・ヨーカム氏の最終検査を受ける。その後はアリゾナへ移動し約1週間の治療とリハビリ。「帰国後にはすっきり動けるでしょう」と専属トレーナーの山尾伸一氏は回復具合に目を細めた。
「最初に元に戻るまで1年かかるといわれた。ちょうど1年後のオープン戦には完ぺきにしてフル出場したい」
堀内新監督が求める140試合フル出場の4番像へ。地獄から蘇った男はまだ見ぬ移籍先での復活に向けて、もう走り出している。(サンケイスポーツ)
11月7日(金)
小久保、巨人の宮崎秋季キャンプ合流志願
小久保はこの日、巨人の宮崎秋季キャンプ合流を志願した。西戸崎室内練習場(福岡市東区)でノックやティー打撃など約4時間の練習後に「2月1日(春季キャンプ)にいきなり会うより、1度しっかりとチームのみなさんにもあいさつをしておきたい。入団発表の後になると思いますが」と話した。入団発表は都内で今月10日の午後に行われる予定で、早ければ11日に宮崎入りする考えだ。
合流しても練習は別メニューとなるが「ダイエーではずっとサードでやってきたし」と、早くも定位置どりに意欲をみせた。
元チームメートの工藤ともすでに連絡を取り合っており「いろいろとアドバイスしてくれてます」。右ひざが順調に回復すれば、春季キャンプではフルメニューをこなすつもりで「しばらく実戦から離れているので、オープン戦も1試合でも多く出たい」と気持ちは早くも来季へと向かっている。巨人での背番号は「6」が有力。間もなく「巨人小久保」が第一歩を踏み出す。(日刊スポーツ)
中内オーナー、チームから“完全無視”
主砲・小久保の巨人への無償トレードを行ったダイエー中内正オーナー(44)が6日、チームから“完全無視”された。同オーナーはこの日、宮崎の秋季キャンプを訪問したが、グラウンドでは、どの選手からもあいさつされなかった。突然の主砲放出に対するチームの「無言の抗議」−。また同オーナーは、日帰りで福岡に戻る予定を急きょ変更し今日7日、選手たちに経緯を事情説明することになった。日本一チームのドタバタ劇は、収束が見えない。
突然の主砲放出に、ナインも気軽に言葉を交わす気になれない。練習していたナインは、中内オーナーの訪問にも「無視」を決め込んだ。王監督に案内されて施設見学した中内オーナーに対し、すれ違う選手、スタッフは誰一人あいさつをしない。練習後、移動バスに向かう斉藤は中内オーナーとバッタリ出くわしたが視線を合わすことなく無表情でバスに乗り込んだ。滞在時間も5分程度。中内オーナーも現場の「空気」に威圧されたのか足早に施設をかけめぐった。
「無言の抗議」には伏線があった。小久保放出の理由が伝えられていない。さらに前夜、中内オーナーが福岡ドームの社員総会で「(移籍決定後)小久保から感謝の言葉がなかった」と発言していたことが判明。この発言は一夜のうちにキャンプ地に伝わっていた。グラウンドでは「何しに来たんだ」「(3日の)会見で流した涙は何だったんだと思う」と不満の声も聞かれたほどだ。
不用意なオーナー発言は王監督の耳にも届いている。「特にこういう時期だから、今、置かれている立場を考えるとそういう発言をしちゃいかんのだよ」。王監督でさえ、オーナー発言には現場を預かる指揮官として苦言を呈した。視察を終えたオーナーは王監督とともに宿舎に戻り、発言の趣旨の釈明とチームの沈静化に向け約2時間の話し合いを行った。社員総会での不用意な発言について中内オーナーは「一連の話で出た。ありがとうというか小久保も10年間やってくれたし最後は(お互い感謝)したいな」と何とも意味不明な苦しい弁明だった。
チームのただならない雰囲気を察知した中内オーナーは日帰りの予定を変更。今日7日に選手たちに説明を行うことになった。「選手も動揺しているし(小久保)本人の思いをかなえたことを納得してもらうよう誤解のないようにグラウンドで説明します」(中内オーナー)。抑えられない怒りを内包したチームに、球団トップはどんな説明を行うのだろうか。(日刊スポーツ)
11月8日(土)
球団内外に波紋を呼んだ“小久保ショック”の沈静化を図るダイエー・中内正オーナー(44)は6日、急きょ秋季キャンプ地の宮崎を訪問。王貞治監督(63)に一連の騒動を釈明するとともに、ナインの動揺を抑えてくれるように要請した。7日には生目の杜(いきめのもり)運動公園へ足を運び、選手にも異例の事情説明を行う。
3日に発表した主砲・小久保裕紀内野手(32)の巨人への無償トレードは、監督、ナインの反発を招き、ファンからも連日の抗議電話が球団事務所に殺到している状況。危機感を募らせたオーナーは佐藤賢二球団本部長(50)を伴って宮崎へ飛んだ。「僕の方から沈静化してほしいと頼んで、監督には『チームをまとめていきます』と言って頂いた」とチーム宿舎で約2時間の話し合いを終えた中内オーナーは説明。日帰りの予定を変更し、7日にはグラウンドでナインに直接語りかけることを決めた。
6日には福岡ドーム、ホテル、球団の職員を集めた社員総会を開き、約300人の社員の前でも事情を説明した。ただ、その際、「私に対して感謝の言葉もない」と、小久保を非難する趣旨の発言があり、さらに球団と選手の溝の深さを示す皮肉な結果になっていたことも分かった。
「それは一連の話のなかで出ただけ。ありがとうというか、こちらもね。小久保君も10年間、やってくれた選手で最後は感謝し合うようにしたいなぁと…」と苦しい弁解をしたが、この話を聞き付けたナインは一層不信感を募らせているだけに、どれだけの効果が挙げられるかは疑問な事態となっている。(報知新聞)
| 中内オーナー説明も、ナイン不信感消えず ダイエー中内正オーナー(44)は、ナインの球団不信感を完全払しょくできなかった。宮崎での秋季キャンプ中の7日、小久保の無償トレードについて選手の前で事情説明した。小久保の意思を尊重した移籍であったことを強調。王監督も選手に気持ちの切り替えを促したが、チーム内からは「納得できない」という声が消えることはなかった。 「一発回答」とはいかなかった。練習前、中内オーナーが小久保の無償トレードの事情説明を行うとあって、選手は早々と円陣を組んでいた。最後にオーナーが円陣に加わり、全選手が1歩前に足を進め、輪がグッと小さくなった。約5分間。オーナーの説明は、ナインの気持ちを静めるものではなかった。 中内オーナー 小久保が94年にダイエーに入ってきて、チームを優勝するまでに変えてくれた。しかし、一個人としては新しい環境を求めてきた。小久保にとってはいいトレードだったと思う。いろいろあったが来年は勝つしかない。頑張ってほしい。 オーナーは小久保の意思を尊重したことを強調し、チームに理解を求めた。後を受けた王監督も「今回のことは一件落着とは言わないが、一時的な感情に流されて自分の(キャンプで)やるべきことをマイナスにしてほしくない」と説得した。さらに、中内オーナーが福岡に戻る前、王監督はオーナーとともにプレスルームに顔を出し「フロントと我々の考えが一致した。チーム内では終わったこと。あれこれいっても仕方がない」と報道陣に説明した。 それでも、チーム内からは球団トップの説明に理解を示す者は少なかった。「新聞に出ていた話だった。みんな納得しないでしょう」「謝罪してもらったほうがかえってスッキリしたかも」「オーナーもつらいとは思うけどオーナーだけでなく、みんな(球団幹部)が出てきて説明してほしい」。米国で右ひざのリハビリを行っている選手会長・松中が帰国する12日以降に、選手会として球団首脳に説明を求める可能性も出てきた。中内オーナーの説明は、ナインに「小久保ショック」の火種を残したままに終わった。 ◆小久保騒動 ダイエーは3日に福岡ドームで緊急記者会見を開き、小久保とともに同席した中内オーナーが小久保の巨人への無償トレードを発表。突然の主砲流失に秋季キャンプのため宮崎入りした選手からは驚きと不満の声が続出した。5日には福岡市内のホテルで社員総会を開き、2回に分けて約300人の社員の前で「私が巨人に行かせたのに感謝の言葉もない」と不用意発言。6日の村松のFA宣言も重なって、チームからは球団への不信感が一気に高まった。 |
11月9日
福岡ファンへの恩返しで小久保シート
ダイエーから無償トレードで巨人に移籍する小久保裕紀内野手(32)が8日、来季の福岡ドームで行われる公式戦、5月26、27の両日の広島戦で小久保シートを設置する考えを明かした。「福岡での試合が本当に楽しみです。球場にファンを招待?その辺りのことは考えたいと思っている。球団と相談して決めたい」と話した。巨人では長嶋名誉監督や、原前監督、工藤、仁志らが招待シートを設置しているが、移籍が正式に決まる前から小久保は福岡のファンへの恩返しを心に決めていた。
小久保自身も母子家庭で育った経験から、ダイエー時代から同じ境遇の少年少女を福岡ドームに招待してきた。今度は本拠地が東京ドームとなり、遠距離で招待はできないが、福岡での試合なら話は別。「いつも顔を出している養護学校もあるし、しっかり考えます」と真剣な表情で話した。
この日、福岡市内のダイエー室内練習場で約3時間汗を流した。10日に巨人の入団発表を控え、ダイエーの選手として最後の練習となったが、室内練習場には400人近いファンが集まった。「なかなかこういう機会がなかったんで、誠心誠意対応したい」と机とイスを用意し、70分間、即席サイン会を行った。ファンの温かい声援に「こんなにサインしたのは初めてです。本当にうれしかった」と声を詰まらせた。
9日に空路東京入り、入団発表後は11日に福岡へ帰京し、翌12日に宮崎で巨人・堀内監督らナインにあいさつを行う。その間に招待シートの設置を球団に要望することになる。(スポーツニッポン)
11月10日
優勝旅行ボイコットへ ダイエー選手会が表明
プロ野球日本シリーズを制したダイエーの選手会が、小久保裕紀内野手の巨人への無償トレードをめぐって生じた球団への不信感から、ハワイへの優勝旅行(12月)をボイコットする方針を固めたことが分かった。選手会の松中信彦会長が9日、球団幹部への抗議の意思を込めて表明した。
ダイエーは3日に、チームの中心的な存在だった小久保の巨人への無償トレードを発表。無償での移籍と、事情説明が不十分だったなどに、チーム内外から批判が出ていた。7日には中内正オーナーが、秋季キャンプを行っている宮崎で選手に経緯を話している。
松中会長は秋季キャンプには参加していないが「中内オーナーから十分な説明がないし、(高塚オーナー代行兼)社長のコメントもない。日本一の喜びが薄れてしまったし、とても楽しめないと思った」と、ボイコットする方針に至った理由を訴えた。
選手会では12日以降に、球団に正式表明する予定。中内オーナー、高塚猛オーナー代行とも9日は「直接聞いていないので、コメントのしようがない」と球団通じての反応にとどまった。(共同通信)
ダイエー選手会が優勝ハワイ旅行拒否へ
プロ野球・福岡ダイエーホークス選手会の松中信彦会長は9日、日本シリーズ優勝のハワイ旅行を、選手会としてボイコットする方針を明らかにした。小久保裕紀選手(32)を巨人に無償譲渡した球団フロントへの不信感が理由という。松中会長は故障のリハビリを兼ねてグアムに滞在中で、12日の帰国後、球団に伝える。(毎日新聞)
タカV旅行 選手会辞退
プロ野球の福岡ダイエーホークス選手会(松中信彦選手会長)が九日、十二月に予定されていた球団主催の優勝旅行を辞退する意向を固めた。小久保裕紀選手の巨人への無償トレードに抗議するもので、松中会長がリハビリ先のグアム島から帰国する十二日にも球団に正式に伝えられる。
辞退の理由について、松中会長は「小久保さんのトレードに対しての抗議です。中内正オーナーから十分な説明がされなかったし、高塚猛球団社長もコメントしていない」などと説明。「こんな状況で旅行しても楽しめないだろう、という意見でまとまった」と選手の総意を強調した。
選手が一人も参加しない以上、王貞治監督、コーチ陣も辞退する方向とみられ、優勝旅行そのものが中止になる可能性が高まった。過去、二〇〇一年にヤクルトと近鉄が同時多発テロの影響で優勝旅行を中止した例はあるが、球団への抗議行動が理由となれば初。
プロ野球では、両リーグの優勝チームの首脳陣や選手、スタッフ、球団幹部がシーズンオフに海外旅行するのが恒例。日本一になったホークスは十二月九日から十五日まで、ハワイ・オアフ島で過ごす予定だった。(西日本新聞)
ダイエー選手会V旅行拒否
小久保問題が異例の事態に発展した。ダイエー選手会が、小久保裕紀内野手(32)の巨人への無償トレードをめぐる球団フロントの対応に不信感を募らせ、ハワイ・オアフ島への優勝旅行(12月中旬予定)をボイコットすることが9日、分かった。松中信彦会長(29)が表明したもので、12日にも球団側に正式にV旅行不参加を伝える予定。小久保放出だけでなく、村松のFA宣言、井口のメジャー希望…。大揺れの日本一チームにまたまた大問題が持ち上がった。
右ひざのリハビリを兼ねてグアム島に滞在中の松中選手会長がV旅行ボイコットを表明した。この日、電話取材に応じた松中は「(ハワイV旅行は)選手会として行かなくなりました」と話した。球団は12月9日にハワイ・オアフ島へ出発する優勝旅行の調整を進めている。これまで主力選手の中にはリハビリや個人的理由などで参加辞退を申し出た者はいた。しかし「選手会」としてのV旅行拒否となると、異例の事態だ。
選手会の決断は球団幹部への不信感が原因だった。ダイエーは3日、主砲小久保の巨人への「無償トレード」を発表。中内正オーナー(44)が6日にキャンプ地宮崎入りし、チームに経過説明。動揺が広がるチームの沈静化に動いたが、具体的な説明がなかったことが、さらに不信感を募らせる結果となった。松中は「(小久保放出について)オーナーから説明がないし、(高塚オーナー代行兼)社長のコメントもない。日本一になった喜びが薄れた。その中で(V旅行は)とても楽しめないと思った」と、ボイコットに至った経緯を説明した。高塚猛オーナー代行兼社長(56)が、小久保放出からナインの前に姿を見せてないことも、選手会と球団との溝を深める一因になっていることも強調した。
営業面を最優先する球団フロントの姿勢に対する反発もある。今回の優勝旅行では、選手やコーチ陣など“チーム組”の旅行参加者が決まる前に、福岡ドームに隣接するホテル従業員(約20人)の参加が決定。松中は「(優勝旅行に)見ず知らずの人がいるのはおかしい。そういう人と一緒に行きたくない」と、切り捨てた。グラウンドで勝ち取ったはずの日本一旅行が、“社員旅行”のような扱いになっていることに不満を募らせた。
松中はグアムから12日に帰国する予定。同日にも球団側に「選手会の意向として伝えます」と話した。中内オーナー、高塚オーナー代行はこの日「直接聞いてないし、コメントのしようがない。松中君が12日に話をするというのなら、その時にあらためてコメントしたい」と球団関係者を通じてコメントしただけ。
4年ぶりに日本一に輝いたチームにまたまた大問題が噴出してしまった。(日刊スポーツ)
不信感爆発!!ダイエー選手会が優勝旅行ボイコット
ダイエーの選手会は9日、小久保裕紀内野手(32)の巨人無償トレードを巡る球団への不信感から、12月に予定されていたハワイへの優勝旅行をボイコットすることを決めた。スタッフも選手会に同意する方針で優勝旅行自体、中止になることが決定的な状況となった。
たまりにたまった選手の不満が爆発した。“小久保ショック”に耐えかねた選手会が、前代未聞とも言える優勝旅行ボイコットを決断した。
「中内オーナーが十分な説明をしてないし、高塚社長もコメントしていない。日本一になった喜びが薄れ、優勝旅行を楽しめないと思った」
グアムでオーバーホール中の松中が国際電話で取材に応じて、事態の経緯を説明。選手会長として選手のフロントに対する怒りを代弁した。
優勝旅行は12月9日から5泊7日でハワイ・オアフ島に行く予定だったが、小久保の無償トレードで事態は一変。巨人に球団の看板選手をタダで放出した球団フロントのやり方に、ナインの不信感が一気に増幅した。
事態の沈静化のため中内オーナーは7日に宮崎のキャンプ地でナインに釈明。小久保の強い希望だったことを強調したが、なぜ巨人なのか、なぜ無償だったのかという肝心な説明はなかった。
ナインらの反発が強まる一方で、高塚球団社長は姿をくらましたまま。煮え切らないフロントの姿勢に、すでに選手個々で相次いでV旅行の参加辞退を表明していたが、選手会としても態度を示さないわけにはいかなくなっていた。
「こんなゴタゴタしていては…」とあきれ顔の松中。スタッフも選手会に同調する方針。松中が帰国する12日にも球団へ正式にボイコットが伝えられるが、優勝旅行自体の中止はすでに避けられない状況となった。(サンケイスポーツ)
11月11日
高塚社長説明へ 小久保選手の無償移籍問題
プロ野球、福岡ダイエーホークスの高塚猛球団社長は十日、小久保裕紀内野手の巨人への無償トレードを含めたチームに対する考え方を、二十四日に福岡市内で開かれる球団納会で全選手に説明すると確約した。
この日、高塚社長はトレード以降初めて報道陣の前に姿を見せ、選手会の優勝旅行辞退について「球団納会で話をさせていただき、出席していただけるかどうか、うかがいます」と話した。ここまで説明しなかったことには「(中内正)オーナーが説明したい、と言ったから。ただ、オーナーの話では分かりづらい」と釈明した。
また、宮崎秋季キャンプで指揮を執っている王貞治監督は十日、選手会の優勝旅行辞退を受けて「(不信感の)大本を解消しなければいけない。もっと話し合うべきだ」と高塚社長ら球団幹部に一連の出来事について説明するよう求めた。(西日本新聞)
小久保 ダイエーの騒動収拾に乗り出す
巨人の小久保裕紀内野手(32)が10日、混迷するダイエーの事態収拾に乗り出す考えを示した。自らの巨人への無償トレードをめぐってダイエー選手会が優勝旅行不参加を発表したことに責任を痛感。12日に宮崎キャンプを訪れ、選手に別れのあいさつとともに事情説明を行う。この日、都内のホテルで巨人と2年総額4億4000万円で正式契約。背番号は6に決定したが、新天地での飛躍の前に古巣の騒動を収めにかかる。
新天地でのスタートに気持ちを新たにしながら、小久保は古巣への複雑な思いを隠せなかった。混迷を深めるダイエー球団と選手会の対立。黙って見過ごすわけにはいかなかった。
「12日にダイエーにあいさつに行きます。選手には全く会っていないので、ちゃんと話をしないといけませんから。選手が野球に集中できる環境にするのが第一だと思います」
9日に選手会長の松中が、球団への不満を理由に選手会として優勝旅行(12月9〜15日、ハワイ・オアフ島)に参加しないことを正式発表した。その最たる要因となったのが、自らの無償トレードだった。7日には中内オーナーがナインに対して事情説明を行ったが「小久保が希望したこと。本人には良かった」と発言するなど、不可解な結末に対する明確な説明はなかった。ナインはさらに球団に不信感を募らせ、前代未聞のV旅行拒否に至ったのだ。だからこそ、単なる別れのあいさつではなく、苦楽を共にしてきたナインに対してきっちりと自分の心境を説明したいという気持ちになったようだ。
小久保自身もフロントに対する不信感はある。かつてキャラクターグッズが売れないことを理由に年俸を抑えられたこともあった。今年3月の右ひざ内側側副じん帯断裂の手術をめぐって米国での治療を訴えた時には、球団は国内の治療の方針を譲らず、自費で手術を受けた。だが、晴れて巨人のユニホームに袖を通した今はわだかまりはない。それよりも自らの去就で日本一ムードに水を差した悲しみの方が強い。「自分個人の理由でチームに迷惑をかけている」と小久保は口にしたが、今はナインの怒りを静め、野球に集中させることしか考えていない。
「福岡のファンは本当に素晴らしい。いつか日本シリーズで一緒に戦ってきた仲間と対戦できたらいいですね」と小久保は言った。ダイエーは13日から台湾代表との親善試合のため日本を離れる。12日は事態収拾への最初で最後のチャンスだ。巨人の一員となった小久保だが、最後の最後に来季のダイエーを左右するような大きな仕事が待っている。(スポーツニッポン)
高塚オーナー代行 納会で説得
ダイエーの高塚猛オーナー代行兼球団社長(56)が10日、ハワイ優勝旅行への不参加表明をした選手会の説得に乗り出す意向を明かした。この日は村松の残留交渉に出席。小久保の巨人への無償トレードを発表した3日以来、初めて公の場に姿を現し「24日に納会がありますから、その席でお話しさせていただいて、監督や選手に(V旅行に)出席していただけるか決めさせていただきたいと思います」と話した。
マスコミを通して不参加を表明した松中選手会長には前日(9日)夜、滞在中のグアムに国際電話をかけ「いろいろ行き違いがあるようだから詳しい話をしたい」と伝え、松中も「みんながいる時が一番いい」と24日の納会に説明を受けることで了承したという。
ただし優勝旅行を拒否した理由として松中は「(小久保放出について)高塚オーナー代行から何のコメントもない」ことを挙げており、放出の原因も同オーナー代行との確執にあるという見方が根強い。24日の説明会について「その時でも優勝旅行は間に合う。ダメならキャンセル料を払ってキャンセルする」と高塚オーナー代行は説得に自信を見せたが、現時点で選手会の翻意は困難な状況だ。(スポーツニッポン)
11月12日
小久保選手がダイエー秋季キャンプを訪問
福岡ダイエーホークスから巨人に移籍した小久保裕紀選手(32)が12日、ダイエーが秋季キャンプを張る宮崎市の生目の杜運動公園を訪れ、ナインにあいさつした。小久保選手は大騒動になったことをわび、「オープン戦で対戦するのを楽しみにしている」と別れを告げた。(毎日新聞)
王監督、小久保問題「事情説明早く」
ダイエー王貞治監督(63)が11日、球団フロントに対し早急の「説明会」開催を訴えた。小久保の巨人への無償トレードに始まり、選手会が打ち出した優勝旅行ボイコット、村松の残留交渉決裂…。高塚猛オーナー代行兼球団社長(56)は24日に行われる球団納会の席で事情説明を行う予定だが、それも約2週間先の話。「こういう場合はキャンプ中でも緊急に(選手を)集めて(話し合いを)ね」とフロントに早期の事態収束を求めた。
現場を預かる王監督も黙ってはいられなかった。小久保の無償トレードに始まり、選手会が打ち出したV旅行拒否…。前日行われた村松のFA残留交渉はわずか10分で決裂。高塚オーナー代行が明かした球団納会を利用しての事情説明も約2週間後…。キャンプ地宮崎から、事態の早期収束を願う指揮官は、ポツリと漏らした。「こういう場合は事態が事態だけにキャンプ中でも緊急に(選手を)1度、集めて(話し合いを行わないと)ね」。時間がたつにつれ、事態はドロ沼にはまるばかり。王監督も球団側と選手会側とが早めに話し合いの場を持つことを求めた。
7日には中内オーナーが宮崎を訪れ、小久保移籍の経緯を選手に説明したが、納得できるものではなかった。選手会も優勝旅行拒否をブチ上げ、チーム内でも球団トップの説明を求める声も出てきた。前日10日に王監督はV旅行拒否を示した選手会側に慎重な姿勢を訴えていたが、この日は球団側に対して「おおもとを解消しなければいけない。(V旅行については)フロントと選手会が話し合いをしなければダメだろう」と、球団主導で話し合いの場を設けるしか解決法がないと判断した。
連日のように新聞報道される日本一チームのゴタゴタ劇に、頭を抱える王監督。練習前の円陣が解けて監督室にこもると「世間は厳しいな」と頭をかいた。2年連続日本一を目指す王監督は、野球だけに集中できる日を心から待ちわびていた。(日刊スポーツ)